2012年4月7日土曜日

Aquarium Guide | アクアテラリウム - アクアテラリウムのメンテナンス


水面上の前面ガラスに付着する白っぽい汚れ

水面より上の前面ガラスの内側に付着する白っぽい汚れは、アクアテラリウム内の水のしぶきがガラス面に付着し、そのままそこで水が蒸発し、後に水に溶け込んでいたカルシウムなどが付着し、徐々に蓄積されたものである。したがって、この汚れは時間の経過と共にますます目立ってくるようになる。この汚れは、新品のアクリル製の三角定規の鋭いエッジを使い、水をかけながら何回もこすってやれば、軽度な汚れ(1〜2カ月で形成された汚れ)なら何とか落とすことが可能だ。しかし、小まめに汚れを落とす作業をサボり、半年も1年もかかって形成された強固な汚れは、簡単には落とすことができない。このガラスの汚れをときどき掃除して落とすのがめんどうであれば、ふたつの選択から選ぶしかない。ひとつは、� �ラス面全体に絶えず水しぶきがかかり常時濡れていて水滴がガラス面で蒸発するひまがないようにする方法である。この方法をアクアテラリウム内で実現するには、フィルターからの排水をシャワー・パイプなどで前面ガラス全体に水がかかるようにすればよい。ただし、この方法では、前面ガラスに絶えず強く水のしぶきがかかった状態となり、アクテラリウムの水上の空間の視界が著しく悪くなってしまう欠点がある。この欠点を克服するには、前面ガラスに水をかけるためのモーターにプログラム・タイマー(ニッソー製。数秒〜数時間間隔のON、OFFができる)を連動させ、2〜3秒間隔に一度、10秒ほどモーターを作動させるように設定するとよい。そうすれば、モーターに電源が入っていない数分問は、アクアテラリウムの水上部分 を水しぶきに邪魔されることなく観賞できるし、この程度の短い時間なら、前面ガラスの内側の水分が乾燥して汚れが付着するひまもないからである。


よく眠れるように屋内テーブルトップ噴水

ガラス面を汚さないもうひとつの方法は、ガラス面に一滴の水滴もつかないようなアクアテラリウムを作ることである。このアクアテラリウムでは、水滴があまり高い落差で水面に直接落下しないようにする必要がある。特に分水器具を使って陸地部分の高い位置の植物へ水分を供給するシステムを採用しているアクアテラリウムの場合は、上方からしたたり落ちる水滴は、すべて水面に直接落下しないように工夫しなければならない。もし、設計通りにいかず、水滴が直接水面に落ちて滴を跳ね上げてしまう場合は、その場所に水面よりも少し頭がでるように石や流木などを配し、さらにその上にコケを敷き詰めて飛沫ができるのを防止するとよい。ただし、実際にはアクアテラリウムの水中部分の水は少しずつ蒸発してし� �うので、どうしてもガラス面の内側の水面付近には、白っぽい汚れはある程度はついてしまう。したがってこの方法を行なう場合は、自然蒸発によって起こる水位の低下をこまめな給水によって一定に保ちつつ、1〜2週間に1度ぐらい水位付近にできる汚れをアクリル製の三角定規などでこすって落とす必要がある。前面ガラスの内側に付着した白っぽい汚れは、初期の間ならアクリル製の三角定規の鋭いエッジを利用して水をつけながら何度も擦ればなんとかきれいに落とすことができる。しかし、数カ月から半年以上もかかって形成された汚れの場合は、付着している汚れがかなり厚くしかも強固である場合がほとんどで、きれいに落とすのは容易ではない。水槽がガラス製の場合は、汚れを落とす最後の手段として耐水性のあるサンド ペーパーを使うとよい。サンドペーパーは耐水性があるものを用意し、日の細かさは1000〜3000番の範囲のものがよい。実際にサンドペーパーを使ってガラス面の白濁した汚れを取る作業を行なうには、まず水槽に水を一杯に満たし、汚れている部分を完全に水没させた状態にする。これは完全な水中でサンドペーパーを使うことで、ガラス面を少しでも傷つけないようにするためだ。サンドペーパーは、目の細かいものほど作業効率は落ちるがガラス面を傷つけにくい。適度な大きさに切ったサンドペーパーをしっかりと手で持ち、ガラス面の内側の汚れた部分に押しっけながら、汚れを擦り落としてゆく。ガラス面に強固に付着した白っぽい汚れは、思いのほか簡単に落とせるはずである。サンドペーパーでガラスを擦ると見苦しい傷が� �きそうだが、適切なサンドペーパーを使用すれば、肉眼で見える傷はまったくつかないはずである。


トリムをインストールするには、ウィンドウを測定する方法

アクアテラリウムでのアリマキの発生

アクアテラリウムでは、時としてアリマキが大発生することがある。普通の水草水槽では、浮草や水面から少し頭を出した水草の水上葉にたかる程度なのでさほど気にならない存在だが、アクアテラリウム内で発生すると、とても目につくので見苦しいことこの上ない。ただありがたいことに、アリマキは観葉植物の類いにはあまりたからず、アマゾン・フロッグビットやサンショウモなどの浮草やアマゾンソードプラントやパールグラスなどの水草の水上葉に好んでたかっている。このアリマキの駆除にはアリマキ用の駆除薬を使えば簡単なのだが、魚を始め、他の生物を一緒に飼育しているアクアテラリウムではあまりおすすめできない。アリマキ対策としておすすめしたいのが、一時的に水位をかなり上げる方法である� �グッピーやプラティなどのアリマキを好んで食べてくれる魚をあらかじめ水槽に入れておけばかなりきれいに食べてくれるし、水上で育てているコケなどに付着した小さなゴミなどもつついてきれいにしてくれる。浮草などにたかっているアリマキは、浮草ごと取り出して強めのシャワーで洗い流してしまうとよい。以上の方法を行なう場合は、浮力で浮き上がってレイアウトが壊れないかどうか、よく考えてから実行したほうがよい。条件が合うとあっと言う問に大発生するアリマキであるが、ちょっとした条件の変化でいつの問にか全滅していることもあるので、それほど神経質になる必要はない。アリマキも自然の一部と考えて気軽につき合えばよい。アリマキの発生を予防するには、アクアテラリウムがある部屋に、アリマキを持 ち込む恐れのある鉢植えの植物などをあまり持ち込まないようにすることも必要である。同じ理由から、アクアテラリウム水槽を設置してある部屋には、必ずすべての窓には網戸を取りつけておいたほうがよい。


丸い大理石トップのテーブル工場

ガラス蓋によって密閉したアクアテラリウム内での植物の立ち枯れ

水槽に蓋をぴったりとしたアクアテラリウムに植えた植物が、葉や茎の一部からとろけるようにして腐り始め、ついにはその植物全体が枯れてしまうことがある。これは移植の際に傷ついた所から植物を枯らす細菌が感染したためで、放置しておくとその植物全体が枯れてしまうばかりか、他の健康な植物にも伝染し、最悪の場合はそのアクアテラリウム内のすべての植物(普通は水面上にある植物)が腐って枯れてしまうことがある。そのため、このような症状を示す葉や茎を見つけたら、よく切れるハサミでその周辺部をやや大きめに速やかに切除することが大切である。このような立ち腐れ的な症状を見せるのは、たいていの場合、水槽内を密閉状態にして加温(暖かい季節なら加温してなくても同じ)している高温多� �のアクアテラリウムに植えられている植物(特に観葉植物など、水草以外の植物)である。このような環境は植物、特に高温多湿を好む熱帯産の観葉植物にとっては好ましいものなのだが、移植直後は植物の体が弱っており、さらに高温多湿は植物を冒す細菌の活動も活発なので、一度植物が細菌に冒されると、あっと言う問にアクアテラリウム内の植物が細菌に冒され、枯れてしまうのである。したがって、高温多湿型のアクアテラリウムに植物を植えた後は、その植物の健康状態をよく観察することが大切なのである。植物の葉や茎の一部が腐り始めているのにそれを放置してしまうと、1週間ほどでそのアクアテラリウム内の植物が細菌に冒されて全滅する可能性もあるので、植物の健康チェックはとても大切なのである。


アクアテラリウムを長続きさせるには

いろいろと凝ったアクアテラリウムほど、水槽の大掃除は大変である。そこで大きなアクアテラリウムを作る時には、掃除が大変になる吸い込み式の底面フィルター(底砂利にゴミが集中して溜まってしまう) は避け、外部式パワーフィルターなどのフィルター・システムを採用したほうがよい。ただし、底面式フィルターは陸地部分の設置によって厚くなりがちなアクアテラリウム水槽の底床内の水の循環を促進するので、利用価値のない方式ではない。実際に底面式フィルターをアクアテラリウム水槽に採用するには、外部式パワーフィルターの吸水部分を水中に設置し、水中を漂うゴミはこの吸水部分で吸い集めさせ、底面フィルターにはフィルターの排水側の水を分水して送り込み、吹き上げ方式とすればよい。な� �、分水させたもう一方の排水側の水は、陸地部分へ水を送り込む給水装置へ接続したり、またはシャワー・パイプに接続して水中部分に水流を作るために利用するとよい。ただし、水槽の大きさに較ベフィルターのモーターの力が弱い場合は、サブのモーターとして別にパワー・ヘッドやもう一台、外部式パワーフィルターを使用するとよいだろう。

アクアテラリウム内に発生するカビ対策

高温多湿のアクアテラリウム内は、カビが非常に発生しやすい環境である。そのため、アクアテラリウムの陸地部分に設置した流木などに見苦しいカビが発生してしまうことがよくある。高温多湿の環境はカどの生育にちょうどよいので、アクアテラリウム内にカビが生えることは自然なことなのである。しかし、カどの発生は美しいアクアテラリウムをだいなしにするので問題である。カどの発生を押さえる薬もあるが、他の生物に恵影響があるので使用できない。一般にアクアテラリウム内に発生するカビは、露出している流木や石の表面などに発生するので、ブラシなどでカビをできるだけ取り除いたうえで、そこにウィローモスを活着させるとよい。ウィローモスなどが茂ってしまえばカビが育つ場所がなくなってし� �うし、多少カビが生き残ったとしても、ウィローモスの陰で気にならなくなる。


冬期の前面ガラス内側に発生する結露

ガラス蓋などでぴったりと密閉した冬季のアクアテラリウムは、水面上の内側のガラス面が水槽の外側との気温差により全面的に結露し、観賞の大きな妨げとなる。この結露は水槽を設置している部屋の気温と水槽内の気温差が大きいほどひどくなり、結露が多いとアクアテラリウム内の水上部分がまったく見えなくなってしまう場合もある。この結露を取り除くには、ふたつの方法がある。ひとつは、アクアテラリウムを設置している部屋の室温を高めにする方法である。しかし、この方法はおのずと限界があり、結露を完全に防止することはできない。もうひとつの方法は、外部式パワーフィルターを使用し、その排水側の水をシャワー・パイプなどに繋ぎ、シャワー状の水を前面ガラスの内側に当て、結露を洗い流すの� �ある。ただし、この方法は、絶えず水流が前面ガラスに当たることになるので、アクアテラリウムの水上部分が多少見えにくくなることが欠点である。この欠点を解消するには、前面ガラスの内側に当てる水流は、ろ過用のフィルターとは別に用意した専用水中モーター(別途購入する)によって作り出すようにした上で、数秒〜数時間間隔の作動(ON、OFF)ができるプログラム・タイマーに接続するとよい。プログラム・タイマーの設定を数分間隔でONとOFFが繰り返されるようにしておけば、 ときどき前面ガラスの内側を流れる水流によって視界が遮られるものの、結露はつかないし、観賞上もそれほど支障なく楽しめるようになるだろう。アクアテラリウム内に植えた植物は、成長して背が高くなり過ぎると、水槽のガラス蓋や照明器具に頭頂部が衝突してしまうこととなる。この状態で放置しておくと、頭頂部がつぶれてしまったり、照明ランプによって焼けてしまい、非常に見苦しくなってしまう。したがって、植物の背が伸び過ぎたら、その長けを短くするトリミング作業を行なう。この作業をサボると、アクアテラリウムはすぐに見苦しいだけの存在になってしまうからだ。トリミングの方法は、長くなり過ぎた菜をカットしたり、有茎の水草の水上葉の場合は、一度引き抜き、茎の下方をカットしてから再び植え直す� ��法で行なうとよい。なお、大きくなり過ぎたスパティフィラムのようなロゼット型の植物の場合は、その株をすべて引き抜き、もつと小さな株を植え直すしか方法はない。



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